*龍の話*

私が初めて行った海外旅行は、中国の上海でした。

 

1990年、天安門事件のあった半年後で、街にはライフルを肩に掛けた軍人が歩いていました。

 

当時の上海は、日本の昭和30年代という感じでした。

初めての海外旅行は、アメリカやハワイだったら、もっと楽しかったでしょうが・・・

 

当時はあまり考えもせず、上海を選びました。

数年前まで、夢によく中国が出てきました。いろんな時代の夢です。

 

古い時代から現代に近いものまで、たくさん見ました。

一番古そうな時代は、秦の始皇帝の墓を作るため、大岩や土砂を運ばされるという夢。

 

これは中学生の時に見ました。

 

ものすごい数の男性が、とても苦しみながら働かされており、私もその1人だったようです。

春秋時代らしい夢は、大人になってから見ました。武装して歩く兵士たちの、長い長い行列の夢です。


かわいらしいお姫様も籠に乗っており、立派なあごひげの男性が馬にまたがっているのも見ました。軍師でしょうか?

 

これら登場人物は全て、紙粘土で作られた感じでしたが、リアルな行列で、私はその行列を上から俯瞰していました。

そんなこんなで、私は過去世で、中国に何度か生きたことがあるのでは?と思うようになりました。


中国と言えば、龍を連想しますね(単純すぎ?)。

1999年、インナーチャイルドカード占いをする女性のところに初めて遊びに行った時のことです。

 

たくさんおしゃべりをして、なぜか、絵を描いてみることになりました。

絵? わけのわからないまま白い紙とペンを出されると、らせんのような、グニャグニャ曲線を描きました。

 

私は何を描いているのだろう?

 

しばらく考えると、「あっ、これは、龍を描けばいいんだ!」と突然気がつきました。

20歳を過ぎてからだったと思いますが、ボーッとしていると、青みがかった白龍をたまに見ていました。

 

目に見えるのではなく、目の奥の方で思い浮かぶ感じです。いつも、自分の妄想だと思っていました。

そこで、もう1枚、その青みがかった白龍も描いてみました(お粗末な絵でしたが・・・)。

 

それが終わると、「じゃ、ちょっとお茶を入れてくるわね」と、彼女は部屋を出ました。
 
出窓が棚になっており、そこにマリア像、エンジェルグッズなど置かれていました。ふと、その前に立って、それらをボーッと眺めました。

すると突然、「私はおまえを、何千年も前から知っている」と、低い男性の声が耳に響いてきました。

 

なんのこと? そんな幻聴みたいなのは、初めてのことでした。

しばらくして彼女が戻り、今こんなことがあった!と報告すると、彼女はニッコリ笑い

 

「よかったね、チャネリングできたんだね」と言いました。

夕方、車で帰る私を彼女は見送ってくれました。


帰宅すると、彼女からFAXが届き。

 

今日は来てくれてどうもありがとう、という挨拶とともに、車で帰る私の上空に、龍が悠々と泳いでいたのを見たとのこと。

 

龍の形をした雲のことだと思いますが、私も見てみたかったです。


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西洋のドラゴンは、口から火を吹く印象がありますが、東洋の龍は水のイメージですね。

 

日本で龍神と言えば水の神様で、瀧や雨と深いつながりがあるとされてきました。

渇水期に熱望した恵みの雨も水。大雨で川が氾濫し、人家を飲み込む恐ろしい濁流も水。


井戸水も 川の清流も 田畑のため池も水。水道が普及するほんの数十年前まで、龍は各地で大活躍だったことでしょう。


雨と言えば・・

2004年頃のエピソードです。あと少しで帰宅という時に、ポツポツと雨が降って来ました。

 

その時私は、重い荷物を自転車で引いて坂道を上がっており、

 

(もうちょっとで家につくから、降るのは待って欲しい)と願いました。

 

住まいのマンションに到着するまで、ポツポツ雨でした。

マンション地下の自転車置き場に自転車を置き、我が家のある7階へエレベーターで上がりました。

 

その間、ほんの数分のことでしたが。

 

エレベーター扉が開いたその時、なんと外は、風呂桶をひっくり返したような、猛烈な雨!!!

 

向こうが見えないほどの激しい雨で、ビックリしました。


ひゃぁ・・・ 雨を止めて下さって、本当にありがとうございましたと、心の中でお礼を言いました。

 

その後も何度か、同じように雨にぬれずに済んだことがあります。

 
うっすら日が差す、雲り空のある昼過ぎのこと。

 

部屋で仕事をしていましたが、突然、ベランダに干した布団を片付けたい衝動にかられ。

 

慌ただしく片付けたら、その5分後に急に雨が降ってきたこともありました。

 

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昔の人が長くて力強いものを感じ、「龍」と言い表したそれは、自然界に存在するエネルギーの動きだと思います。

東洋では、気というエネルギーが体内を流れており、その流れが詰まると、病気として現れるという考えをします。

 

地球内部にも巨大な気の流れがあり、それが噴出している場所が、世界各地にあるパワースポットなのでは。

 

日本では、古い時代に創建された神社の地や、山などがそうだと思います。

私たちの日常で、地球の気エネルギーのわかりやすい形は、水と風の動きでしょう。

 

大地と海の水が、水蒸気として大空高く舞い上がって雲となり、雨、雪、雹(ひょう)として地表に降りて、小さな流れは川につながり、海に流れ着いてゆきます。

地球を生きる生命体としてとらえ、その気エネルギーを診察する科学が発展したのなら。

 

土(地震)、熱(火山)、風、雲、雨は、みなつながっていることが解明されると思います。


大量の水を吸い上げ、空間に水蒸気を放出する樹木と。

 

私たち人間が思考して止むことのない膨大な想念は、時に、地球の気の流れを変えるほど、多大な影響力があると思うのです。

 

それが、真の自然科学の姿ではないでしょうか。

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龍のご神徳に「場を活性化する」があるそうです。

日本の教育制度の影響が大きいと思うのですが、自分を他人と比較しては、自分を卑下し、自分を好きでない方が少なくないと、思います。

 

こういう考えだと、自分も他人も否定し、良い運気を逃しやすく、悪循環が続き、大変もったいないです。

本来、私たちは誰もが、強力な力を内側に秘めています。

 

私たち一人一人誰もが、自分の存在意義を自覚し、個性を輝かせ、幸せに生きてゆきますように。

私は、巡り会うみなさん一人一人のハートを励まし、奮い立たせ風を起こす、龍のようでありたいです。

 

これからも、私にできることを続けてゆきます。

 

 

次の話に続く

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